2016.11.24
日常矯正治療ー気持ち
出発点
国家試験に合格してから、大学の矯正学教室に在籍しました。すごく人気のある科で、たくさんの研究生がいました。教授(恩師)からの課題も多かったのですが、今考えると時間はたっぷりあったように思います。藤田青年は図書館が好きでした。暇があるととりあえず図書館に行き、本や学会雑誌に溺れました。学歴コンプレックスからなのか?知識の中にいると安心するのでした。そんな中で運命の一冊と出会います。
Per Axelsson著「臨床予防歯科の実践」という訳本です。
一行一行かみ砕きながら読みました。普段はペラペラ読みなのですが(英文は音を立ててペラペラ^^;)、たまにこのように読まなければいけない書物を引き当てます。 根拠のない、だけどハッキリした自信をもって、嗅覚で矯正科へ進路をとったわけですが、自分がなぜ当時の歯医者の王道である分野に進まなかったのかの答えを、進んでしまった後にこの本に教えてもらったような気持ちになりました。今見ると、この本私の大学卒業の頃に出版されていたのですね。
その後、東北の地で試行錯誤しながらAxelsson先生と同じようなことをずいぶん前から行っている先生がいることを知り、大学のある先生(今の学長)にご紹介いただき、1週間酒田へ短期留学することになりました。酒田の先生が書かれた名著「クリニカルカリオロジー」出版直前のことでした。
一方、自分にもメインテナンスが必要だ、してもらいたい!と考えた私は当初大学病院の歯科衛生士さんにクリーニングをしていただいておりましたが(当時のDHの方々大変感謝しておりますm(_ _)m)、皆様お忙しそうなのでお金を払って医院へ通わなきゃだめだよなーと思っていたところ、Axelsson先生へ勉強したいという手紙を出して、許可され、単身スウェーデンヘ乗り込んだ歯科衛生士さんがいることを知りました。そんなにすごい人がいるんだーと感動したものです。しかも、その方は日本へ帰ってきたと情報を得ました。直接お会いする機会をもらって、その後お勤めする医院へ伺って、私の口の中のメインテナンスをしていただくようになりました。院長先生のご理解もいただきながら、楽しく通院することができました。
その歯科衛生士さんが、小森朋栄さんです。
そんな思い出の「臨床予防歯科の実践」は早い時期に絶版になり、私が本を買えるような経済状況になった時には、既に本が売られていませんでした。しかーーし、出てました、〇フーオークション!24年越しでゲットです!!かなり嬉しいです^^